玉川野毛町公園では、公園拡張をきっかけに区民主体の公園づくりの取り組みを進めています。これまでに玉川野毛町公園ならではの様々な活動が生まれて、令和5年度には、区民が主体的に公園の利活用や運営に参画していくことを目指して、準備を進めることが決定しました。
今年度進めているコンセプトブック編集会議では、今後の活動や取り組みの拠り所となる内容について整理しまとめています。
今回の第14回目となるデザインDAYには、23名が参加しました。東京都市大学から坂倉杏介先生、ランドスケープアーキテクトとして本事業の監修を行う忽那裕樹さんをお迎えし、今まで2回のコンセプトブック編集会議を進める中で気づいた課題などをテーマに、公園の設置・管理者である世田谷区も交え、協働の公園運営についてディスカッションを行いました。また、今年度から始まる公園の整備工事に関する報告なども行いました。 デザインDAY後には、有志の方で(仮)幹事会を行い、次回9月9日(土)のパークらぼ推進準備会議に向けての企画・運営について話し合いました。
◆第14回目デザインDAY
今回のデザインDAYでは、これまで2回の編集会議で話し合いを進めてきたコンセプトブックについて、位置付けや制作する目的、整理していく上で大切な視点や課題等々について話し、スマートフォンを活用して、随時質問を受け付け、回答しながら進行しました。
世田谷区からはコンセプトブックは、今後、他者と目的や価値観を共有していく際に方向性を示すものであり、活動を円滑に進めていく後ろ盾になると良いと説明がありました。コンセプトブックの内容には、公園づくりのコンセプトや設計の際のデザインコードなども含まれ、忽那さんが関わり廃川となった草津川跡地公園のコンセプトブックの事例なども紹介しました。発行する主体や、誰に向けたものなのかを明確にする必要があること、実際に冊子として印刷して形のある「もの」として存在することが重要と話しをされました。また、坂倉先生からはコンセプトブックが完成してからが、むしろ本番で、これから予想外のことがいくつも起きると思うが、いろいろなことを判断していく上で、「何をやりたくて」「何をやりたくないのか」の根拠となる資料になっていくと思うとの話がありました。
区民と区が協働で行う取り組み、その理念やあり方を、多くの方にわかりやすく伝えていくためのコンセプトブック、区民と区の共同で発行していければ良いという声も挙がりました。
開催後のアンケートで頂いた意見をいくつかご紹介します。
・今までコンセプトブックを作成する目的・意義について、はっきりと理解できていませんでしたが、今日坂倉先生のお話をお聞きして(常識をふりかざす人が来た時に…という部分)とてもよく分かりました。
・志を同じくする人達と出会う場となり、今後の活動を調整するコミュニケーションを行うことができた。事例紹介では既に稼働している公園の状況が分かり、今後の運営の道標にしたい。
・理解しているようで、理解しきれていなかった「コンセプトブック」、ようやく腑に落ちてきました。コンセプトブック作り、まだまだこれからですが、今日ここにいない人、どちらかというと公園を利用する、遊びに来る人に、どれだけ伝え、伝わることにしていけるか、公園に来るだけ、利用するだけでも、この公園づくりに参加している、公園を作っているんだと思ってもらえるようなものにしていきたいです。コンセプトブックづくりだけでなく、その後の活動やコミュニケーションで。 ・会場からも活発な意見が出て、全体の雰囲気も良かった。ゆるやかな協同体ができはじめていると感じました。
◆(仮称)幹事会について 有志のメンバーが集まり、今後のパークらぼ推進準備会議の企画・運営などについて話し合いました。パークらぼ組織について、メンバー、準備会、(仮)幹事会など構成が分かりにくいためわかりやすく明示する必要があること、趣意書の内容をより良いものへの更新して確認すること、また(仮)幹事会の位置付けや役割について話し合いました。今回話した内容は(仮)幹事会の中から担当を決めて整理し、次回に提案、意思決定を行うことになりました。